産業廃棄物の中間処理とは何か

産業廃棄物が排出されると、その多くは「中間処理工場」と呼ばれる場所に運ばれます。

中間処理工場の役目は、受け取った産業廃棄物を最終処分しやすいように処理することです。

 

中間処理工場では、産業廃棄物の減量化や減容化を行ったり、リサイクルしやすいように分別を行ったりします。

 

2種類の産業廃棄物

中間処理を行った産業廃棄物は、リサイクルされるものと、最終処分場で埋立処分されるものの2種類に分類されます。

リサイクルされる産業廃棄物は、再生事業者へ委託され、リサイクル資源として新しい製品に生まれ変わったり、熱エネルギーとしてリサイクルされます。

 

中間処理はなぜ必要なの?

産業廃棄物を処分するにはなぜ、中間処理という工程が必要なのでしょうか?

その最大の理由は、「産業廃棄物の容量を減らす」ためです。もし、中間処理を行わずに、そのまま産業廃棄物を埋立てつづけたら、日本中が廃棄物だらけになってしまいますね。

リサイクル出来るものと出来ないものを分別し、リサイクル出来ないものやリサイクルにコストのかかり過ぎるものは中間処理を行うことで、最終処分場で埋めたてる量を極力抑えるようにします。

 

実際に、現在排出されている産業廃棄物は、中間処理を行うことで約半分の容量にまで減っています。

 中間処理の種類

中間処理方法は、産業廃棄物の品目や状態などによって異なります。主な中間処理方法は「焼却」「破砕」「選別」の3種類があります。この3種類について以下でご説明いたします。

焼却

焼却は、産業廃棄物を燃やすことによって産業廃棄物の減量化を行う処理方法です。焼却を行う焼却施設は、ダイオキシンの問題により、設置するには厳格な基準が設けられています。

破砕

破砕は産業廃棄物を砕いていくことで産業廃棄物の容積を小さくする処理方法です。同じ品目の産業廃棄物を破砕すると、リサイクルは可能になりますが、さまざまな品目が混合された状態で破砕を行うと、リサイクルは困難になり、埋立処分や焼却を行います。

選別

選別とは、受け取った産業廃棄物を品目ごとに選び分けることで、リサイクルや最終処分をしやすいようにする処分方法です。選別によって、産業廃棄物のリサイクル率は大幅に向上します。ただし、選別は産廃事業者によって精度に違いが生じるのが難点です。

これは、コンベアに載ってくる産業廃棄物を人の手で選別を行うところもあれば、機械で産業廃棄物の大きさや重さのみを基準に選別を行う産廃事業者があるのが原因です。

まとめ

ここまで見てくると、我々の日常生活におけるゴミの分別も、とても大切なことがわかります。ペットボトルや牛乳パックの選別が義務付けられるのは、中間処分でのリサイクル率を高めるために欠かせません。日々、我々一人ひとりがリサイクルや産廃減量を意識することが大切ですね。

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